人体・医学の怪

「人体・医学の怪」に関する記事の一覧です
記事件数:10 件

金縛り――体は眠ったまま、意識だけが目を覚ます。日本の大学生の4割が経験した「胸の上の誰か」の正体と、実験室で金縛りを起こした研究を完全解説
夜中に目が覚めたのに体が動かず、胸の上に誰かが乗っている――金縛りの正体は、レム睡眠の脱力が続いたまま意識だけが目覚めた「睡眠麻痺」です。日本の大学生635人の43%が経験したという調査、世界35研究のまとめ、幻覚の3つの型、フュースリの「夢魔」やニューファンドランドの「オールド・ハッグ」、実験室で金縛りを起こした日本の研究、そして遭ったときの対処法まで完全解説します。

明晰夢――「これは夢だ」と気づいたまま、夢は続く。夢の中から届いた「目の合図」と、眠ったまま計算問題に答えた実験を完全解説
夢の最中に「これは夢だ」と気づく明晰夢。半分ほどの人が一生に一度は経験するとされるこの現象は、1975年に眠ったままの人が目の動きで合図を送ったことで、記録できる現象になりました。2021年の4か国実験、2025年の脳波研究、狙って見る方法と注意点までを論文をもとに解説します。

デジャヴは、脳の「点検係」が働いた証拠だった――初めてなのに懐かしい、あの数秒の正体を完全解説
初めてなのに「前にもあった」と感じるデジャヴ。三人に二人が経験するこの現象を、てんかんの手術で見つかった「見覚えの場所」、ゲームの仮想部屋を使った実験、脳画像で浮かんだ前頭葉の「点検係」、止まらないデジャヴの症例、裏返しの「ジャメヴ」まで、研究の歩みから解説する。

脳は、ひとつの臓器ではなかった――考える脳と、息をさせる脳は、生まれた場所が違う
2026年9月18日、スタンフォード大学の研究チームがNature Neuroscienceに、人間の脳の前(前脳・中脳)と後ろ(後脳)は、胚のごく早い段階で別々の前駆細胞から生まれると発表した。目印はOtx2とGbx2という二つの遺伝子。5億5000万年続く「二本立て」の設計と、SMAやALS研究への道筋までを解説する。

人類最古のクスリは、歯が痛いから始まった――二万五千年前の口に残っていた、丸い溝の正体
二万五千年前のスラウェシ島の歯に、丸い溝が刻まれていた。溝をつけたのはビンロウの実。歯痛をしのぐために吸い続け、そのせいで歯がさらに削れていく。人類最古のクスリの習慣は、痛みから逃げるための悪循環だった。

存在しない病名が世界に広まった――ストックホルム症候群、53年目の訂正
1973年8月23日、ストックホルムの銀行で6日間の人質事件が起きた。ここから生まれた「ストックホルム症候群」は、いまや世界中で使われている。ところがこの病名は、精神医学の診断マニュアルDSMに一度も載ったことがない。名付けた犯罪学者は人質の誰にも会っていない。そして「最初の患者」とされた女性は、53年にわたって「私は正気だった」と言い続けている。事実と解釈を分けて、この有名すぎる言葉の出自をたどる。

何を食べても満たされない男タラール――18世紀フランスを驚かせた底なしの胃袋の謎
18世紀フランスに実在した、いくら食べても満たされない男タラール。生きた動物や石まで飲み込み、軍のスパイに利用され、26歳で死去。解剖では異常に肥大した胃と広い食道が見つかった。正体は今も謎。事実・諸説・噂を分けて追う人体の怪。

人体自然発火の正体――人はロウソクになるのか?「体の内側から燃える」謎の真相
火の気もないのに人が体の内側から燃え尽きる「人体自然発火現象(SHC)」。灰になった遺体は実在するが、内側からの発火は起きない。ウィック効果(人体ろうそく説)とBBCの豚を用いた再現実験まで、事実・諸説・検証を分けて謎を解く雑学エンタメ。

本人も知らないまま、世界を救いつづける細胞──ヘンリエッタ・ラックスとHeLa細胞
1951年、米ボルチモアで子宮頸がんの治療を受けた31歳の女性ヘンリエッタ・ラックスの細胞が、本人の同意なく採取された。その細胞は研究室で死なずに増えつづけ、人類初の不死化細胞「HeLa」となり、ポリオワクチンから宇宙実験まで医学を支えた。一方で家族が事実を知ったのは20年以上あと。科学の恩恵とインフォームド・コンセントを、事実に基づいてたどる。

