オカルト・超常現象

アポロが見た「謎の光」――ペンタゴンUFOファイルがよみがえらせた、月飛行士たちの証言

オカルト・超常現象公開 2026年7月11日更新 2026年9月9日ザツレコ編集部
アポロが見た「謎の光」――ペンタゴンUFOファイルがよみがえらせた、月飛行士たちの証言

2026年、米政府が続々公開する「UFOファイル」に、半世紀前のアポロ飛行士たちが見た「謎の光」の記録がまぎれていた。花火のようなきらめき、まぶたの裏で光るフラッシュの正体、名ぜりふ「われわれは仲間がいる」のウソまで、事実・証言・諸説・創作を分けてたどる。

みなさんこんにちは、雑学レコードです。今日おとどけするのは、宇宙と、UFOと、そして「見まちがい」のふしぎな交差点の話です。2026年、アメリカ政府が、長らく秘密にしてきた大量の「UFOファイル」を、次々と公開しはじめました。そのなかに、思いがけないものがまぎれていた――半世紀前、月をめざしたアポロの宇宙飛行士たちが、まっくらな宇宙で見たという「謎の光」の記録です。彼らはいったい何を見たのか。それは宇宙人だったのか、それとも――。今日は、確かな事実と、飛行士たちの証言、そしてただの作り話とを、ていねいに分けながら、この「アポロの謎の光」の正体に近づいていきます。では、いってみましょう。

政府が開いた「UFOファイル」

まずは、いまアメリカで起きていることから。2026年2月、トランプ大統領が「政府の持つUFO関連の記録を機密解除して公開せよ」と指示を出しました。これを受けて、国防総省――のちに「戦争省(Department of War)」と名を変えた組織が、専用のウェブサイトを立ち上げ、資料を小分けにして公開していきます。最初の第一弾は2026年5月8日、じつに150件をこえる文書や映像でした。そして直近では、2026年7月10日に第四弾が公開され、あわせて40件の記録が追加されています。中身は、軍のセンサーがとらえた最近の目撃映像から、1940年代までさかのぼる古い文書まで、じつにさまざま。たとえば1949年には、ニューメキシコ州ロスアラモスの核研究施設の近くで「緑の火の玉」が目撃され、マンハッタン計画に関わった科学者までが会議を開いていた、という記録もふくまれていました。ここで大事なのは、これらは「宇宙人がいた証拠」として出されたわけではない、という点です。あくまで「説明のついていない現象(UAP)」の記録として、判断は見る人にゆだねられている。ここは、事実として冷静に押さえておきましょう。

月へ向かう船内の「花火」

さて、この一連の公開資料のなかで、とりわけ人々の心をつかんだのが、アポロ計画の飛行士たちの証言でした。まずは1972年12月、人類が最後に月を歩いたミッション「アポロ17号」。その乗組員たちの記録には、こんな言葉が残っています。パイロットのロナルド・エヴァンス(Ronald Evans)は「とても明るい粒子か、かけらのようなものが、いくつも漂いながら通りすぎていく」と報告しました。もう一人、ハリソン・シュミット(Harrison Schmitt)は、窓の外を見てこう言っています。「大きいのがたくさんある――まるでロンの窓の外で、独立記念日の花火が上がっているみたいだ」。船長のユージン・サーナン(Eugene Cernan)にいたっては、まぶしい光がちらついてなかなか眠れず、それを「列車のヘッドライトのようだ」と表現したほどでした。これは証言として見ると、かなり生々しい。ベテランの飛行士たちが、まっくらなはずの宇宙で、明るい光やきらめきを何度も目にしていた。1969年のアポロ11号でも、あのバズ・オルドリン(Buzz Aldrin)が「眠ろうとして明かりを消すと、船内で小さな光がチカッ、チカッと、数分おきに光るのを見た」と語っています。飛行士たちの言葉そのものは、まぎれもない証言の記録です。問題は、その光がいったい何だったのか――ですね。

まぶたを閉じても見える光

じつはこの「光のちらつき」、答えはかなりの部分、すでに分かっています。しかも、その答えのほうが、ずっとおもしろい。アポロの飛行士の多くが、目を閉じているのに、まぶたの裏で光がひらめくのを感じていました。この現象は「宇宙閃光(ライト・フラッシュ)」と呼ばれ、アポロ11号のころから報告されていたものです。NASAはこれを本気で調べようと、アポロ16号と17号で、頭にかぶる特別な検出器まで用意しました。そしてたどりついた説明が、これです。宇宙空間を飛びかう「宇宙線」――高いエネルギーを持った小さな粒子が、飛行士の眼球や網膜をつらぬくとき、目が実際には光っていないのに「光った」と感じてしまう、というのです。今回2026年7月に公開された第四弾でも、アポロ14号と17号のこの「光のちらつき」は、宇宙線が目に当たって起きる生体的な現象として、事実として説明されています。つまり宇宙飛行士は、自分の目のなかで、宇宙線が起こす小さな花火を見ていた。宇宙人ではなく、宇宙そのものが降らせた光だったわけです。これはこれで、じゅうぶんゾクッとする話だと思いませんか。

「われわれは仲間がいる」の正体

アポロとUFOといえば、必ず出てくる有名なせりふがあります。「われわれは仲間がいる(We have company)」「連中は月の裏側で、われわれを見張っている」――アポロ11号のとき、宇宙人に「立ち去れ」と警告された、という話です。ところが、これは創作、はっきり言えば作り話です。もとをたどると、1970年代にSF作家のオットー・ビンダー(Otto Binder)らが広めたもので、NASAの正式な交信記録には、そんなやりとりは一切ありません。同じように、「アポロ16号がUFOを撮影した」という映像もよく取りざたされますが、これはのちにNASAが、船外に伸びていた機材の一部――使い終わったパネルの端が映りこんだものだと説明しています。乗組員自身も「外には何もなかったし、そんな映像の記憶もない」と証言しています。さらに、「アポロ20号が月で巨大な宇宙船と女性型のミイラを発見した」という話にいたっては、そもそもアポロ20号という有人ミッションは存在しません。これも完全な作り話です。本物の証言と、あとから足された創作。この二つがごちゃまぜになって、「アポロ=UFO」の伝説はふくらんでいったのです。

それでも「宇宙人は来ている」と信じた男

とはいえ、飛行士のなかに、本気で「地球外の知性は実在する」と語った人物がいたのも事実です。アポロ14号で月を歩いた六人目の人間、エドガー・ミッチェル(Edgar Mitchell)。彼は引退後、くりかえし「宇宙人は確かに来ている」「政府はUFOの情報を隠している」と公言しました。仲間の飛行士のなかにも、奇妙な物体を見た者がいた、とも語っています。ただし、ここは冷静に分けたいところです。ミッチェルの発言は、あくまで彼個人の信念であり、確かな物証にもとづくものではありませんでした。実際に月を歩いた英雄がそう言うのだから――と、その言葉には特別な重みが感じられます。けれど「有名な人が言った」ことと、「それが事実である」ことは、まったくの別ものです。証言は証言として敬意をもって記録しつつ、証拠はまた別に検証する。これは、オカルトを楽しむうえで、いちばん大事なコツかもしれません。

なぜ「新発見」として広まったのか

最後に、いちばん現代的な話を。2026年にこれらのアポロ資料が公開されたとき、一部では「ついに機密が明かされた」「これは新発見だ」と、大きな騒ぎになりました。でも、天文学者たちは、すぐに冷静なツッコミを入れています。天体物理学者のグラント・トレンブレイ(Grant Tremblay)は「アポロの画像は半世紀前からずっと公開されている。今回やったのは、その古い写真に黄色い枠を描き足しただけだ」と指摘しました。画像処理の専門家も、「アポロの写真に写る白い点や筋の多くは、フィルムのキズやホコリ、レンズの反射だ。宇宙でフィルムカメラを使い、地上で何十年もかけて現像・スキャンしてきたのだから、当然のことだ」と説明しています。証言そのものは本物。でも「秘密が今あばかれた」という物語のほうは、かなり盛られていた。ここに、いまの時代らしい教訓があります。刺激的な見出しほど、いったん立ち止まって「それ、本当に新しい話なの?」「一次資料はどうなっている?」と確かめてみる。アポロの謎の光は、宇宙人の話であると同時に、情報とのつきあい方の話でもあるのです。いるのか、いないのか――その答えを急ぐより、確かめる楽しみのほうを、たっぷり味わっていきましょう。あっても無くても人生に影響のない無駄知識。それではまた、次の雑学でお会いしましょう。

出典・参考情報

  • [A] 米国防総省(U.S. Department of War)UAP開示ポータル「war.gov/UFO」公開資料・アポロ乗組員デブリーフィング記録(2026年5月〜7月)
  • [A] CBS News「UFO files reveal Apollo 17 crew saw mysterious objects, lights during 1972 mission」(2026年5月)
  • [B] Space.com(Mike Wall)「Not a big reveal: Apollo 'UFO' images have been public for decades」(2026年5月)
  • [B] NBC News「Pentagon releases declassified UFO files」(2026年)
  • [B] NewsNation/The Hill「Pentagon releases fourth batch of UFO files」(2026年7月)
  • [B] NASA「アポロの宇宙閃光(Light Flash)現象・ALFMED実験」解説資料
  • [B] NBC News「UFOs and Beyond: Apollo 14 Astronaut Ed Mitchell」(エドガー・ミッチェルの証言)
  • [C] オットー・ビンダーらに由来する『We have company』言説の検証(アポロUFO俗説のdebunk)

信頼度 A=一次/公的、B=定評メディア・専門書、C=個人発信。事実・証言・諸説を区別して記載。

この記事は事実と説・伝承を区別して記述しています。

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