オカルト・超常現象

アポロ宇宙飛行士も見た「謎の光」──米政府が62年分のUFOファイルを全公開した話

オカルト・超常現象公開 2026年6月12日更新 2026年9月9日ザツレコ編集部
アポロ宇宙飛行士も見た「謎の光」──米政府が62年分のUFOファイルを全公開した話

2026年6月12日、米国防総省がUFO=UAP(未確認異常現象)機密ファイルの第3弾を公開。CIA・FBI・NASA由来の文書53件、オーブ状物体の映像6本、NASA音声3本などを収録し、アポロ飛行士の目撃証言も含む。ただし宇宙人の遺体や墜落円盤は無く、多くは当時誤認と判明していた。これは「証拠」ではなく「政府の処理記録」であり、事実・証言・諸説を分けて解説する。

2026年6月、ある意味で歴史的な出来事が、わりと静かに起こりました。アメリカ政府が、長いあいだ「機密」とされてきたUFO──正確にはUAP、未確認異常現象のファイルを、誰でも読める形で次々と“全公開”し始めたんです。月を歩いた宇宙飛行士の生々しい証言から、軍が撮影した最新の赤外線映像まで。ところが、そこには宇宙人の遺体も、墜落した円盤もありません。今日は、この「政府はいったい何を出して、何を出していないのか」を、雑学として、ゆっくり解きほぐしていきます。結論から言えば、これは“宇宙人がいた証拠”ではなく、“政府がどんな報告を受け、どう処理してきたかの記録”なんです。

いま何が起きているのか

話の始まりは、2026年5月8日。アメリカ国防総省が、これまで未公開だったUAP関連のファイルを、専用サイト「war.gov/UFO」に順次アップしていく、という前代未聞の方式で公開を始めました。第1弾だけで160件を超えるファイル、世界中の400件以上の事案。年代はなんと1940年代から、つい去年、2025年まで及びます。およそ80年分の“空の記録”が、クリアランス、つまり機密取扱資格なしで、誰でも読める状態になったわけです。

そして6月12日、第3弾が公開されました。CBSニュースによれば、今回はCIA・FBI・NASA・国防総省由来の文書が53件、画像が10点、動画が6本、それにNASAの音声記録が3本。動画には、空に浮かぶ「オーブ」、つまり球体状の物体が映っているものもあります。さらにこの開示プロジェクトには、ちょっと仰々しい名前までついています。「PURSUE」──大統領主導のUAP遭遇開示・報告システム、という意味の略語です。国家ぐるみで、空の謎を棚卸ししている、というわけですね。

公開された「謎の光」たち

さて、ファイルの中身でいちばん雑学的に面白いのが、宇宙開発のヒーローたちの“肉声”です。これは噂話ではなく、当時の公的な報告や交信記録に残された、れっきとした一次資料なんです。

たとえばアポロ11号、1969年。月面を歩いたバズ・オルドリンは、事後のデブリーフィングで「就寝しようとしたら、機内で数分おきに小さな閃光が走るのを見た」と報告し、さらに「レーザーのようにも見える、かなり明るい光源」も目撃したと語っています。アポロ12号のアラン・ビーンは「宇宙へ流れ去っていく光の点滅」を報告。最後のアポロ17号では、乗組員が遠くに「回転しながら漂う、非常に明るい粒子」を目撃し、飛行士ハリソン・シュミットは、それを「まるで独立記念日の花火のようだった」と表現しました。さらにさかのぼってジェミニ7号、1965年。フランク・ボーマンは交信記録の中で「10時方向にボギー(未確認目標)」「左へ通り過ぎる、何百もの小さな粒子のようだ」と描写しています。月や宇宙という極限の場所で、ベテランたちが見た“謎の光”。想像すると、ちょっとゾクッとしますよね。

「謎」の多くは、その場で説明がついていた

と、ここまで聞くと「やっぱり宇宙人だ!」と盛り上がりたくなるんですが──ここはぐっと冷静に。実は、公開された資料の少なからずは、当時すでに「正体不明ではなかった」と結論づけられているんです。

たとえば1948年9月、オランダ上空3万フィートで「急加速して急上昇する」未確認機が報告されました。ところが数か月後、情報当局はこれを「ロケットブースター付きの単発ジェット機」だと結論づけています。2023年の事案には、試験施設で「地平線上の明るい光」を見たドローン操縦者へのFBIによるFaceTime聴取記録もあるのですが、こちらは目撃者の身元も施設の位置も黒塗りで、物体の正体は結論づけられていません。つまりこのファイル群は、「本当に未解決の謎」と「あとで説明がついた誤認」が、ごちゃ混ぜになったナマの資料集なんですね。実際NBCニュースも「これらの文書は、地球外生命との接触や、宇宙人を巡る大規模な隠蔽を示すものではない」と、はっきり報じています。

「40%は説明不能」って本当?

今回の公開に合わせて、もうひとつ話題になった数字があります。「報告された現象の、およそ40%は合理的な説明がつかない」というものです。これはAARO、全領域異常解決室という組織の報告書をもとに、一部のメディアや研究者が取り上げました。中には「オレンジ色の“母船”のようなオーブが、より小さな赤いオーブを放出した」という、SFみたいな記述まであります。

ただ、この「40%未解決」は、読み方にかなり注意が必要です。AAROの一貫した立場は、「報告の大半はドローン・気球・鳥・光学現象で説明でき、ごく一部だけが本当に説明困難」というもの。つまり「説明不能=宇宙船」では、決してないんです。ペンタゴンも「全ファイルは審査済みだが、多くはまだ異常性の解析が済んでいない」と明記しています。“分からない”と“宇宙人”は、まったくの別物。ここを混同しないことが、この手のニュースを賢く楽しむコツです。

なぜ今、一気に公開されたのか

では、なぜこのタイミングで、これほど大量に公開されたのでしょうか。背景にあるのは、トランプ政権が掲げる「最大限の透明性」という方針です。大統領自身が事前に「非常に興味深い文書が出る」と予告し、NASA長官ジャレッド・アイザックマンも歓迎のコメントを出しました。

一方でNBCニュースは、興味深い指摘もしています。この“順次公開”という手法が、司法省による「エプスタイン文書」の公開を下敷きにしている点、公開初期にサイトが不安定だった点、そしてホワイトハウスが現象の「解釈」を一切付けていない点です。そう、政府は資料をどんと出すだけで、「これはこういう意味だ」とは言わない。「資料は出すが、結論はあなたが決めてくれ」──そういうスタイルなんですね。これはこれで、なかなか不気味で、面白い。

まとめ

一言でまとめれば、今回の出来事は「政府が62年分の“空の謎”を、解釈抜きでネットに放流した」ということです。ロマンあふれる宇宙飛行士の証言から、調べたらジェット機だったという拍子抜けの誤認まで、玉石混交のまま、どさっと公開されました。

大事なのは、これらが「宇宙人がいた証拠」ではなく、「政府がどんな報告を受け、どう処理してきたかの記録」だという点です。空に、説明のつかない“何か”が時おり現れるのは、どうやら事実。でも、それが地球外から来たのかどうかは、まだ誰にも分かっていません。そして、その“分からなさ”こそが、雑学としては一番おいしいところなんです。気になった人は、war.gov/UFOで、原典を直接のぞいてみてください。あなた自身の目で、その「玉」と「石」を、より分けてみるのも一興ですよ。

出典・参考情報

  • [A] CBS News「Pentagon releases new batch of UFO files」(2026/6/12):https://www.cbsnews.com/news/ufo-files-pentagon-3rd-release-documents-videos/
  • [A] NBC News「Pentagon releases declassified UFO files」(2026/5/8):https://www.nbcnews.com/science/ufos-and-anomalous-phenomena/ufo-uap-files-pentagon-release-trump-rcna344204
  • [A] 米国防総省 UAP公式サイト(PURSUE):https://www.war.gov/UFO/

信頼度 A=一次/公的・大手通信社。「40%未解決」「母船オーブ」等は報道・論者ベースの記述で政府の確定見解ではない。事実・証言・諸説を区別して記載。

この記事は事実と説・伝承を区別して記述しています。

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